明日が来れば勝ちだよ!

 

種の保存かあ、と思う。


今週は色んなニュースがあった。入管法改正案が取り下げになった。田村正和が亡くなった。星野源新垣結衣が結婚を発表した。漫画家の三浦建太郎が亡くなった。CHAIが二年ぶりにアルバムを出した。イスラエルハマスが停戦した。自民党の議員がLGBTなど性的少数者に対して「生物学上、種の保存に背く」と問題発言をした。


与えられるニュースを親指でスクロールするだけの日々に辟易する。その一つ一つに、感情を生み出され続けることにイライラする。作為的に選ばれた情報だけが手元に来る。果たしてこの怒りは能動的なものなのか。私の感情は誰のものなのか。


種の保存、あまりにも馬鹿らしすぎる。問題になる必要すらない。ただ唾棄すべきものだ。本来俎板に上がらないものだ。なのに怒らなきゃいけないことがたくさんある。悲しまなきゃいけないこともたくさんある。

多様性を認めることは差別を認めることではない。特定の思想を持たないよう強制されるべきではないが、思うことと、発言することは別だ。ましてや権力者が。そこには天と地のほど差がある。本当に思う。

この国には、みんなが持つべき"建前"が恐ろしいほどに、ない。


一方で自分の偽善にムカついてくる。

ガザ地区の惨状に心を痛めるくせに、ならば満足に難民を受け入れないこの国で、何人も死んでいる入管に対して何をしてきたのか。

アイヌをモチーフにした作品が好きなくせに、マイノリティに対して私自身は正しい態度を取ってきてるだろうか。

多様性を認めるべきだと信じてるのに、誰かの差別的な発言を、止められたことはあっただろうか。


だから、怒る練習をしている。私は鈍くて、人に弱いので、うまくいかないこともあるけど。


知らない客に「長い髪の方が好きだった。ガッカリ」と言われて怒っていた先輩に「お前のために存在してるわけねーだろクソがって感じですよね」と一緒に怒れた。

「胸が大きいね」と言ってきたクソジジイに対しても「失礼なのでやめてください」と言えた。あとから気持ち悪くてちょっと泣いた。

「女は子供を産める分、男より偉い」と言っていた子にも、それは違うよ、と言えた。子供を産めない、産まない女性もいる。身体機能で優劣は判断するべきではないんだと。

「あの人ガイジンだから適当なんだよ」というのにはちっともうまく怒れなかった。

星野源の結婚に喜んでいたら上司に「自分に危機感を持てよ笑」と言われたけど怒るのもめんどくさくなってしまってやめた。

「ホームレスは自己責任だから」と言い張る人にもうまく言えなかった。

駅前でビッグイシューを売ってる人がいたから買おうと思ったのに、躊躇して買えなかった。


よりよい人間でいようとするのすら難しいのに、誰かが助けて欲しい時に助けてあげられる世の中にするのは不可能かもしれない。

だけど私は、痴漢された時にどうせ誰も助けてくれないと思って、直接やめてくださいと言った、あの時の私を守ってあげたい。助けてあげたい。大丈夫だよ一緒に怒るよ、と言ってあげたい。


思想が偏るのは避けたいし、なにが正しいのか正しくないのか分からなくて、いつも黙ってしまうんだけど、せめて、困った人がいるなら声をかけたい。私はそうされたい。あなたもそうであるといいな。

考えるのはやめられないのでやめない。

私は正しくありたい。

 

 

 

こんな世界とはいえ 、私は自分の『信じられる道』を歩いていたいね。ブチャラティの真似です。最近、五部のアニメを見直していて、ずっと勇気をもらっている。

 

最近の私はというと、楽譜を買って久しぶりにピアノを練習したり、好きな曲の好きなところだけベースを弾いて満足したり、ラップの練習をしたり、へたくそな絵を描いたり、かわいい犬を撫でたり、適当に機材を買ってゲーム実況の真似事をして遊んだり(共有すんのだるくてサボってごめん)、食わず嫌い王をやるので色紙を買いに行こうと思ってたり、芽ネギの寿司を食べに行く約束をしたり、仕事終わりにブランコ漕ぎにいって筋肉痛になったりしていた。

私は私なりに生きている。


もう少し身の回りの興味を持ちたい。今の目標だ。例えば髪にいいオイルとか、良い匂いのするスクラブとか、新しいサンダルとか、そういうのに対する興味。


小さい頃から現実逃避が得意だった。妄想を膨らませて、ぬいぐるみで遊ぶのが好きだった。本を読んでいれば、寂しくなかった。漫画を読んでいれば。映画を見ていれば。そうやってここまできちゃった分、私の中身は虚構がまぜこぜになってしまっている。11才になったらホグワーツから手紙が届くと思っていた。誰もがみな恋をして幸せになるのだと思っていた。人生にもオチがあるのだと思っていた。ない。

私の人生に責任を取ることが出来るのは、私だけである。


フィクションは私に想像力と現実に立ち向かう勇気を与えたけど、私自身に対する興味はすっかり失われてしまったので、取り戻したい。

なんかフラフラした文章になった。書かないよりマシなのでとりあえず上げる。

前を見るのは嫌いだし、やる気も全くないんだけど、私そろそろ生きてみようかな〜と思う。

 

 

 


一人暮らしを始める。予定。たぶん。

七月から。……かなり不安である。